転居前の住民票で住宅ローンは契約可能?理由と異動のタイミングも解説

住宅ローン

西田 実宏

筆者 西田 実宏

不動産キャリア39年

明るく元気に、そして賢くがモットーです。

転居前の住民票で住宅ローンは契約可能?理由と異動のタイミングも解説

住宅ローンを契約するときに提出する住民票の住所はどこが良いの?と疑問を持つ方は多いです。
金融機関からの提出を求められる必要書類は記載内容に不備があると、正常に審査が通らない可能性があるため、あらかじめ確認が必要です。
本記事では、住宅ローンの契約時の住民票は転居前のもので良いかお伝えしたうえで、新住所が必要な理由と異動のタイミングを解説します。

住宅ローンの契約時の住民票は転居前のもので良いのか

住宅ローンの契約時の住民票は転居前のもので良いのか

基本的に住宅ローンの本審査や契約をするときに提出する住民票は、転居前の旧住所のもので問題ありません。
過去には、転居後の新住所が記載された住民票を提出するように指示する金融機関もありましたが、違法のため現在はできなくなりました。
引っ越しが完了する前に住所変更をすると、公正証書原本不実記載等に該当して、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金のペナルティが課せられます。
そのため、過去に住宅ローン契約をした人からは「新住所の住民票が必要」といわれる可能性がありますが、現在は転居前の住所で問題ありませんので安心してください。
代わりに、最近では転居後に新住所の記載された公正証書の提出を求められるケースが増えています。
住民票を異動させなくてもばれないのでは?と考える人もいますが、結論からお伝えすると金融機関に借り入れの契約をしたらばれます。
なぜなら、契約後は返済予定表やローン残高証明書などが契約者の転居後の住所宛に送付されるため、移動させておかないとすべての書類が金融機関に返送されるからです。
ただし、単身赴任で定期的に新居に帰る予定はあるものの生活拠点は変わらないなどの特別な事情が認められれば考慮してもらえます。
特別な事情がある場合は、必ず契約前に金融機関に伝えるようにしてください。
一度異動させたあとに取り消しをしたい場合、転出取り消しの手続きをおこないます。
郵送・ファックス・Eメールなどの届出は認められません。
本人もしくは世帯主の印鑑・転出証明書・届出をする本人の本人確認書を用意して、市区町村の担当部署の窓口に出向いています。
ここで必要になる本人確認書は、マイナンバーカード・運転免許証・パスポートなど顔写真付きの官公庁が発行したものであれば認められます。
顔つきの本人確認書がない場合、健康保険証・介護保険証・年金証書・年金手帳・転出届で交付されたものなどのうち、2枚を用意すれば手続きが可能です。

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住宅ローンの申し込み時に新住所の住民票が必要な理由

住宅ローンの申し込み時に新住所の住民票が必要な理由

住宅ローンの申し込みをするときには旧住所の住民票を提出しますが、転居後に金融機関から新住所が記載されたものを提出するように要求される可能性があります。
引っ越し前に住所変更をすると不実記載として扱われるためにやってはいけないものの、転居後はすぐに変更しなければなりません。
金融機関が新住所になった公正証書の提出を求める理由は、金融機関が損をしないため・住所変更登記の手間や費用を削減できる・軽減措置を受けられるの3つです。
まず、最も大きな理由として金融機関が債務者の情報を正確に把握しておくと、不利益を被るリスクを最小限に抑えられるからです。
申し込み時に提出された旧住所のまま新住所の登録をしなければ、何かしらの事情があって引っ越しをしなかったとしても気付けない可能性があります。
金融機関に登録されていない住所があれば、債務者はローン契約の事実を隠してほかの金融機関に新たな借り入れをして、金融機関が大損するリスクが懸念されます。
新住所を聞き出しておけば、債務者が新居購入のために借り入れをしているかを確認できるうえ、債務者の最新情報を保管できて安心です。
はじめに旧住所を登録して後から新住所を申告してもらうのが手間に感じる金融機関は、初めから新住所を聞くケースも多いです。
続いて、新住所を聞いておけば契約後すぐに新居の引き渡し・所有権移転登記をして自宅に登記識別情報通知が届けば手続きが完了となりす。
住所変更登記の手間や費用を削減できて、金融機関としては効率よく業務を進められます。
ちなみに、旧住所のままで所有権移転登記をしてしまうと、転居後に住民票の変更をしたあとに改めて所有権移転登記の手続きをしなければなりません。
本来は1回で済む作業が2回になるため、買主側はよくても不動産会社側が手間を省こうと新住所での提出を指示するケースが多いです。
最後に、転居後の住所で所有権移転登記をすれば、土地や建物を買った人が所有権移転登記をするために発生する税金の登録免許税が軽減措置の対象となります。
登録免許税が通常の2%から0.3%に削減されるため、金銭的な負担を軽減できます。

軽減措置が適用される条件は、契約者本人が居住する予定である・建物の床面積が50㎡以上あると登記簿に記載されている・新耐震基準に適しているの3点です。
1つ目の条件を満たしていると証明するために、転居後の住所での登録が必要になります。

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住民票を異動させるタイミング

住民票を異動させるタイミング

住民票を異動させるタイミングは、引っ越し先によって異なります。
同一の市区町村内に引っ越しをするのであれば、転居後14日以内に最寄りの自治体窓口にて転居届の提出が必要です。
住民基本台帳法によって提出期限は14日以内と定められています。
転居届を提出するために必要な書類は、本人確認書・マイナンバーカードもしくはマイナンバーの通知カード・印鑑です。
さらに、国民健康保険加入者は国民健康被保険者証・交付者は後期高齢者医療被保険者証もしくは介護保険被保険者証を追加で提出します。
転居届の手続きが完了したら住民票が移動されるため、新住所の写しが取得できます。
異なる市区町村に引っ越しをするのであれば、転出届にくわえて転入届の提出が必要です。
転出届の提出期限は引っ越し日2週間〜引っ越し当日までで、転入届の提出期限は引っ越し当日から14日以内です。
まずは転居前に住んでいた市区町村の担当部署に転出届を提出して、転出証明書を発行してもらいます。
続いて転居後の市区町村の担当部署に転入届を提出する流れです。
転出届を提出するために必要な書類は、本人確認書・マイナンバーカードもしくはマイナンバーの通知書・印鑑です。
さらに、国民健康保険加入者は国民健康被保険者証・交付者は後期高齢者医療被保険者証もしくは介護保険被保険者証を追加で提出します。
転居先の市区町村が変わる場合は、転出届の手続きと転入届の手続きをする役所が変わるため、それぞれの物件が所在する地域で申請するようにしてください。
配偶者であれば代理で異動の届出ができます。
代理で異動の届出をするのであれば、委任者からの委任状・代理人と委任者の本人確認書・転出証明書の4点です。
代理人が手続きをおこなうのであれば、必要書類に不備があると通常よりも手続きに時間を要する可能性が高いため、見直しをしてミスがないように徹しましょう。
特別な事情がない限りは、本人が窓口で手続きをするのがもっとも効率良く済みます。

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まとめ

住宅ローンを契約するときには、旧住所のものを記載しても問題ありませんが、ゆくゆくは新住所に更新する必要があります。
なぜなら、金融機関が新住所を把握できなければ不当に借り入れをしている可能性が浮上するからです。
住所変更をするタイミングは必ず引っ越し後にしなければならず、引っ越し先によって手続きに必要な書類や手順が異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。

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