まとまった資金が必要な不動産の購入には、住宅ローンを組む方が多くいます。
しかしながら、住宅ローンを申し込んでも年齢を理由に審査に通らないことがあります。
そんな中で、親子で借入れができる住宅ローンがあるのを知っていますか?
ここでは、不動産購入で利用ができる親子リレーローンとは何かについて、解説していきます。
不動産購入の際に選択ができる親子リレーローンとは?
親と子で一つの住宅ローンを契約して、親の返済期間と子の返済期間とに分けて完済をしていく方法を親子リレーローンといいます。
親が高齢のため短期間でしか借入れができない場合や、親子で住むための二世帯住宅を購入する方などが利用する住宅ローンです。
このローンを利用するには、いくつかの条件を満たさなければなりません。
たとえば、契約者となる親と子の両方に安定した収入があることです。
子に十分な収入があったとしても、親が定年退職後なら審査には通りません。
また、借入れ時の年齢制限もあり、不動産にもよりますが子は満20歳以上で親は満70歳未満の設定があることが一般的です。
親子リレーローンの利用の流れは、まずこの取り扱いがある金融機関に申し込みをします。
ほかの住宅ローン同様、仮審査と本審査を得て契約が成立し、融資実行と手続きに進むことになります。
そして、注意しなければならないのは、親の返済期間は必ず子より先でなければならないということです。
不動産購入の際に選択ができる親子リレーローンのメリットとは?
このローンの最大のメリットは、何と言っても高齢で住宅ローンが組めるということです。
一般的なローンの年齢制限は、完済時に75歳から80歳を上限にしていることが多いので、いくら会社員で毎月安定した収入を得ていても50代後半になると単独でローンを組むのは難しくなります。
またこのローンは、返済期間を子の年齢で設定するので、返済期間が長く持てるのが特徴です。
期間が長いと毎月の返済額が少なくなるので、家計への負担が小さくなるというメリットも生じます。
一方で、デメリットについても見ていきます。
親が亡くなって返済が子に引き継がれたあとでも、親子リレーローンで購入した住宅に住み続ける予定なら問題はありませんが、ライフステージに変化がおとずれたらどうでしょう。
別の土地に移るために、新たな不動産を購入したいと考えるようになるかもしれません。
しかし、すでに契約している親子リレーローンを完済するまでは、別の住宅ローンを組めない決まりになっています。
また、親が自分の割り当てられた返済を終えずに亡くなった場合には、その残債を子が引き継ぐことになるので、いざという時のために保険をかけておく必要もあります。