住宅ローンのつなぎ融資とは?メリットと注意点も解説

住宅ローンのつなぎ融資とは?メリットと注意点も解説

マイホームの購入を検討する中で、「住宅ローンが実行される前の建築費用などをどうやって支払えばよいのだろうか」と不安に感じていませんか。
注文住宅の建築やリノベーションではローン実行前に着工金などの先行支払いが発生し、手元資金だけでは対応が難しいため資金計画に悩む方は少なくありません。
本記事では、ローン実行までの資金不足を解消する「つなぎ融資」の仕組みや必要性、メリットとデメリットについて解説します。
理想のマイホーム実現に向けて、後悔のないスムーズな資金計画を立てたいとお考えの方は、ぜひご参考になさってくださいね。

住宅ローンのつなぎ融資とは?

住宅ローンのつなぎ融資とは?

マイホーム購入時の資金計画において、まずはつなぎ融資の基本的な仕組みを押さえる必要があります。
まずは、つなぎ融資の仕組みや金利、返済までの流れについて解説していきます。

つなぎ融資の基本と背景

一般的な住宅ローンは、完成した建物と土地に抵当権を設定し、物件の引渡し時に融資される仕組みです。
抵当権とは、返済が難しくなった際に金融機関が担保から資金を回収できる法的な権利のことを指します。
一方、注文住宅では完成前に土地代や着工金、中間金などの支払いが発生するため、まとまった自己資金が必要になることも珍しくないでしょう。
そこで、本融資までの不足分を一時的に補う短期ローンとして活用されるのが、つなぎ融資です。
建物が未完成でも必要な資金を確保できるため、フラット35など完成後に融資される住宅ローンの橋渡しとして役立つでしょう。

金利の仕組みと相場感

つなぎ融資は建物完成前の資金を貸し出す性質から、一般的な住宅ローンより金利が高めに設定される傾向です。
金利は金融機関や商品によって異なり、借り入れ額が大きく期間が長いほど、支払う利息も増えていくでしょう。
利息は「借り入れ金額×年利×借り入れ日数÷365日」で計算され、2000万円を年利3.0%で180日借りると約29万5890円となります。
さらに、融資事務手数料や印紙代なども加わるため、金利だけで判断するのは避けたいところです。
そのため、工期が1か月延びた場合も含めて試算し、総支払額を確認したうえで資金計画を立てることが重要になります。

一括返済の流れと注意点

つなぎ融資を申し込む際は、返済原資となる住宅ローンの審査承認などが利用条件となる場合がありますが、具体的な条件は金融機関によって異なります。
契約後は土地決済や着工の時期に合わせて資金が実行され、建物完成後に住宅ローンで元本を一括返済する流れとなります。
また、利息には借り入れ額から先に差し引く先取り型と、一括返済時に支払う後払い型があり、受取額の確認が欠かせません。
とくに先取り型では、工事代金が不足しないよう実際の入金額と支払額を照らし合わせる必要があるでしょう。
さらに、工期延長で利息が増える可能性もあるため、借り入れ期限や条件変更の手続き、取扱金融機関の有無を早めに確認しておくと安心です。

▼この記事も読まれています
不動産購入のローンの選び方は?種類や金利についても解説

つなぎ融資が必要になるケースと具体的な状況

つなぎ融資が必要になるケースと具体的な状況

前章ではつなぎ融資の基本的な仕組みについて述べましたが、実際にどのような場面で利用するのか気になりますよね。
ここでは、つなぎ融資が必要になる具体的なケースについて解説します。

注文住宅の工事代金支払

土地を持っていない状態から注文住宅を建てる場合は、建物完成前に土地代や契約金、着工金、中間金などの支払いが発生します。
建築費は4回程度に分けて支払うことが多く、1回あたり10%~30%ほどに設定されるケースもあるでしょう。
たとえば建築費3000万円で着工金が30%なら、工事開始時点で900万円を用意する必要があります。
しかし、住宅ローンが完成後に実行される場合、こうした先行費用を自己資金だけでまかなうのは難しいケースも少なくないでしょう。
そこで、つなぎ融資を利用し、建築会社への支払時期と融資実行日を合わせておけば、資金不足を防ぎながら工事を進めやすくなります。

中古住宅と改修工事の決済ズレ

中古住宅の購入と大規模な改修工事を同時に進める場合も、物件代金と工事費では支払いの時期が異なります。
物件代金は売買契約時に手付金を支払い、残代金を引渡し時に支払う一方、工事費は契約時や着工時など、進捗に応じて段階的に支払うのが一般的でしょう。
金融機関によっては改修工事の完了後に住宅ローンを実行するため、購入代金や着工金に本融資が間に合わないケースがあります。
そこで、先に必要となる費用につなぎ融資を充てれば、物件購入から工事開始までを円滑につなげることが可能です。
また、フラット35などでも、提携金融機関の商品を組み合わせることで、完成前に必要な資金を確保できる場合があります。

資金不足を防ぐ活用例

新居を先に購入する住み替えでは、旧居の売却代金が入金される前に、新居の決済日を迎える場合があります。
売却代金を購入資金に充てる予定でも、売却活動の進み方によっては、入金時期が想定より遅れることもあるでしょう。
そこで、つなぎ融資を活用すれば、売却代金が入るまでの不足額を補い、予定どおり新居の決済を進めやすくなります。
また、注文住宅や改修工事では、天候や資材納入の遅れで完成日が延びるケースにも備えておきたいところです。
ただし、借り入れ期間が長くなるほど利息は増えるため、売却や工期が遅れた場合も想定し、複数の資金計画を準備しておくことが大切になります。

▼この記事も読まれています
不動産購入にかかる費用とは?税金関係やローン保証料について解説!

つなぎ融資のメリット・デメリットと注意点

つなぎ融資のメリット・デメリットと注意点

つなぎ融資は資金調達に便利な制度ですが、追加の費用負担などのリスクも考慮して検討する必要があります。
ここでは、つなぎ融資のメリットやデメリット、利用を判断する際のポイントについて解説します。

利用する主なメリット

つなぎ融資の大きなメリットは、土地代や着工金などの先行資金を確保しながら、手元の生活資金を残しやすい点です。
大きな支払いをすべて自己資金で負担せずに済むため、家計への負担を抑えながら計画を進められるでしょう。
また、支払時期に合わせて必要額を用意できれば、建築会社も資材や人員を手配しやすく、工事の進行も安定しやすくなります。
資金調達の遅れによる工事中断を防ぎやすくなり、引渡し時期への影響を抑えられる点も魅力です。
さらに、生活予備費を確保しつつ土地や建築会社の選択肢を広げられるため、無理のない資金計画で理想の住まいを目指しやすくなります。

注意すべきデメリット

つなぎ融資は便利な一方、住宅ローンより金利が高めで、借り入れ期間に応じた利息負担が追加される点には注意が必要です。
さらに、融資事務手数料や、書面で契約する場合は印紙税がかかり、賃貸住宅に住んでいる間は家賃と利息の負担が重なる時期もあるでしょう。
また、住宅ローンで一括返済する前提のため、転職などで審査条件が変わった場合は、返済計画の見直しが必要になります。
そこで、借り入れ額を必要最小限に抑え、自己資金とのバランスを整えることが負担軽減のポイントです。
金融機関ごとに借り入れ期限や精算方法、追加費用は異なるため、工期が延びた場合の利息も試算し、契約前に条件を確認しておくと安心でしょう。

利用判断のポイント

つなぎ融資を利用するか判断する際は、自己資金と今後の支払予定を整理し、いつ、いくら不足するのかを把握することが第一です。
次に、借り入れ額と期間から利息を計算し、事務手数料などを含めた総支払額まで比較すると判断しやすくなるでしょう。
また、住宅ローンを複数回に分けて実行する分割融資も選択肢ですが、対応する金融機関や抵当権設定費用の確認が必要です。
親族から借りる場合は、返済能力や返済状況などから実質的な金銭の貸借と認められるよう、借用書や返済記録を残すなど、税務面への配慮も欠かせません。
そのため、自己資金で対応できる範囲と各方法の費用を比べ、住宅ローンを利用予定の金融機関や建築会社に早めに相談しながら、自分に合う方法を選ぶことが大切です。

▼この記事も読まれています
不動産購入で利用ができる親子リレーローンについて解説

まとめ

つなぎ融資とは住宅ローンの融資前に発生する土地代や着工金などを一時的に立て替える短期ローンであり、通常のローンより金利は高めとなります。
主に土地なしからの注文住宅や改修を伴う中古物件の購入、または住み替えにおいて、自己資金だけでは足りない先行費用を補うために活用されます。
手元の生活資金を減らさずに済む利点がある一方、利息や諸費用の負担も増えるため、自己資金とのバランスや他の融資方法とよく比較検討するべきでしょう。

有限会社井口不動産の写真

有限会社井口不動産

土地・建物の価格評価、更にリフォーム・建築・土木の工事等幅広い業務を受けたまわっております。
また、リフォーム相談、住宅ローンなど不動産に関することを、経験と実績に基づいてアドバイスをさせて頂きます。

■強み
・よりよい住まいの提供・提案
・不動産の売買・賃貸・斡旋

■事業
・売買物件(一戸建て / 土地 / マンション)
・賃貸物件(居住用 / 事業用)
・不動産売却