住宅ローンのボーナス払いについて!注意点と対策も解説

住宅ローン

西田 実宏

筆者 西田 実宏

不動産キャリア39年

明るく元気に、そして賢くがモットーです。

住宅ローンのボーナス払いについて!注意点と対策も解説

念願のマイホーム購入に向けて住宅ローンの資金計画を立てる中で、月々の負担を減らせるボーナス払いを併用すべきかお悩みではありませんか。
毎月の返済額を抑えられるという大きな魅力がある反面、将来的な支給額の変動リスクを正しく理解せずに安易な設定をしてしまうと、後々の家計を大きく圧迫する事態になりかねません。
本記事では、ボーナス払いの基本的な仕組みや通常返済との違いをはじめ、利用する際の具体的なメリットとデメリット、そして失敗を防ぐための重要なポイントについて解説します。
将来にわたって安心できる無理のない返済プランを構築し、理想の住まいとゆとりある生活を手に入れたいとお考えの方は、ぜひご参考になさってくださいね。

ボーナス払いの仕組みと通常返済との違い

ボーナス払いの仕組みと通常返済との違い

住宅ローンを検討する際におさえるべき項目には、主にボーナス払いの仕組みなどがあります。
まずは、ボーナス払いの特徴や通常返済との違いについて解説していきます。

ボーナス払い設定の基本

住宅ローンのボーナス払いとは、毎月の返済に加え、年2回の決められた月に返済額を増やす方法です。
一般的には夏や冬の賞与時期に合わせますが、借り入れ額は毎月返済分とボーナス返済分に分けて管理される仕組みとなります。
たとえば4,000万円を借り、25%をボーナス返済に充てる場合は、毎月返済分が3,000万円、増額分が1,000万円です。
また、利用する際は事前審査や本審査の段階で割合や返済月を金融機関へ伝え、賞与の支給日とのずれも確認しておきましょう。
返済開始後の変更には審査や手数料が必要になる場合もあるため、契約前に条件変更の方法まで把握しておくと安心でしょう。

通常返済との計算の違い

住宅ローンには元利均等返済と元金均等返済があり、ボーナス払いを併用した場合も、それぞれの計算方法に沿って返済額が決まります。
元利均等返済は元金と利息を合わせた支払額を一定にしやすく、家計の見通しを立てやすい点が特徴です。
一方、元金均等返済は返済する元金を一定にするため、返済が進むほど利息が減り、毎回の支払額も少なくなっていきます。
ただし、ボーナス返済分の元金は原則として半年ごとに減るため、毎月返済だけの場合より利息が増えることもあるでしょう。
そのため、比較するときは通常月と増額月の返済額だけでなく、借り入れ残高の減り方や総支払額も合わせて確認することが大切です。

ボーナス払い比率の上限

ボーナス払い比率とは、借り入れ総額のうち年2回の増額返済に割り当てる割合を指し、多くの金融機関では上限が50%程度に設定されています。
たとえば4,000万円を35年、固定金利年1.5%で借りる場合、ボーナス払いなしなら毎月返済額は約12.2万円です。
一方、比率20%では毎月約9.8万円に下がる代わりに、年2回それぞれ約14.7万円が上乗せされます。
さらに50%まで高めると毎月約6.1万円となりますが、増額月の合計返済額は約43万円となり、家計への集中負担が大きくなるでしょう。
したがって、上限だけを基準に決めず、返済予定表で通常月とボーナス月の両方を確認し、無理のない割合を選ぶことが重要です。

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ボーナス払いを利用するメリットとデメリット

ボーナス払いを利用するメリットとデメリット

前章ではボーナス払いの仕組みについて述べましたが、具体的なメリットやデメリットも気になるところです。
ここでは、ボーナス払いを利用するメリットとデメリットについて解説します。

月々の返済負担を抑える

ボーナス払いを利用する大きなメリットは、返済の一部を賞与時期へ振り分けることで、通常月の住宅ローン負担を抑えられる点です。
住宅購入後は固定資産税や修繕費なども必要になり、マンションでは管理費や修繕積立金も継続して支払うことになります。
そのため、毎月の返済額に余裕があれば、教育費の積み立てや生活予備費などへ資金を回しやすくなるでしょう。
また、通常月に残ったお金を貯蓄へ回せば、家電の買い替えや急な医療費など、予定外の出費にも備えやすくなります。
ただし、月々の負担が軽くなることだけに注目せず、年間の返済総額を把握したうえで、家計全体の予算を組むことが大切です。

ボーナス減額などの注意

ボーナスは勤務先の業績や景気によって変動するため、予定していた支給額が減っても返済できるよう、あらかじめ備えておく必要があります。
支給が見送られても増額返済がなくなるわけではなく、返済日までに預貯金などから必要額を用意しなければなりません。
また、転職によって支給時期がずれる可能性もあるため、返済月とのずれが生じないかを事前に確認しておくと安心でしょう。
さらに、ボーナス返済分の元金を半年ごとに返す仕組みでは、毎月返済のみの場合より総支払額が増えるケースもあります。
したがって、同じ借り入れ条件で利息や変更手数料まで比較し、見通しが変わったときは早めに金融機関へ相談することが重要です。

家計を圧迫するリスク

ボーナス払い比率を高く設定すると通常月は楽になりますが、増額月に支払いが集中し、賞与の多くを住宅ローンが占める可能性があります。
前章と同じ条件で比率50%なら通常月は約6.1万円ですが、ボーナス月は合計約43万円を支払う計算です。
たとえば手取り賞与が50万円なら、増額分約36.8万円だけで約74%を占め、自由に使える資金は大きく減るでしょう。
さらに賞与が25万円まで減れば増額分を賄えず、不足額を貯蓄から補う必要が生じるため、家計の余裕が失われかねません。
したがって、年収に対する返済負担率だけで判断せず、税金や教育費の支払月も含めた月ごとの収支を確認することが大切です。

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ボーナス払いで失敗しないためのポイント

ボーナス払いで失敗しないためのポイント

ここまで仕組みやメリットを解説しましたが、将来に向けた対策もおさえておきましょう。
最後に、ボーナス払いで失敗しないための重要なポイントについて解説していきます。

将来の収入を過信しない

ボーナス払いを利用するときは、現在の賞与額が将来も続くと考えず、収入が変化しても返済を続けられる金額を基準にしましょう。
企業の賞与は業績や景気に左右されやすいため、昇給や支給額の増加を前提にした計画では、家計に余裕がなくなるおそれがあります。
そのため、過去数年間でもっとも少なかった賞与を基準にし、さらに半額になった場合でも返済できるかを確認する方法が有効です。
また、共働きの家庭では出産や育児、介護などで世帯収入が変わる可能性も踏まえ、働き方の変化を想定しておく必要があります。
転職や定年の時期と完済予定を照らし合わせながら、収入の節目ごとに返済額と貯蓄のバランスを見直すことが大切です。

生活防衛資金を確保する

生活防衛資金とは、病気や失業などで収入が一時的に減ったときでも、日常生活や住宅ローンの支払いを続けるために備えるお金です。
まずは最低限の生活費3~6か月分を目安にし、必要なときにすぐ引き出せる預金として確保しておくと安心でしょう。
さらに、ボーナス返済用の予備資金を別に設け、1~2回分の増額返済をまかなえる金額を積み立てておく方法も有効です。
たとえば増額分が1回15万円なら、半年で準備するには毎月2.5万円を積み立てる必要があるため、給与から無理なく確保できるか確認します。
また、教育費や税金などの予定資金と混同せず、用途ごとに分けて管理することで、賞与の変動にも対応しやすくなるでしょう。

繰り上げ返済を活用する

一部繰り上げ返済とは、予定されている返済とは別に元金を前倒しで返す方法で、その分にかかる将来の利息を減らす効果が期待できます。
期間短縮型は毎回の返済額を大きく変えずに完済時期を早めたい場合に向き、支払利息の軽減にもつながるでしょう。
一方、返済額軽減型は返済期間を維持しながら月々の支払額を下げる方法で、家計の負担を抑えたいときに選択肢となります。
ただし、ボーナス返済分を優先して減らせるか、最低返済額や手数料はいくらかなどは金融機関ごとに異なるため確認が必要です。
生活防衛資金や近く使う予定のお金は手元に残し、余裕資金の範囲で計画的に繰り上げ返済を活用していきましょう。

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まとめ

住宅ローンのボーナス払いは、毎月の返済にくわえて年2回の決まった月に増額する仕組みであり、通常返済と比べて利息の計算や残高の減り方が異なります。
月々の返済負担を抑えて生活費にゆとりを持たせられる一方、支給額が減った場合には家計を圧迫するため、総支払額も考慮した慎重な検討が必要です。
将来の収入を過信せず、最低3か月から6か月分の生活防衛資金をしっかりと確保し、余裕資金による繰り上げ返済を計画的に活用していくと良いでしょう。

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