不動産の購入を検討している方のなかには現金一括で購入しようと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
不動産を現金で一括購入することにはどんなメリットがあるのか、何か注意点はあるのかなど素朴な疑問はたくさんあるでしょう。
それらについて解説していきますので、不動産を現金一括での購入を検討中の方はぜひ参考にしてください。
不動産を現金で一括購入することにはどんなメリットがある?
不動産を現金で一括購入することの最大のメリットは「住宅ローンを利用しなくて済む」ということでしょう。
住宅ローンを利用しなくて済む、ということは単に「利息を支払う必要がない」というだけでなく、以下のようなメリットももたらします。
●住宅ローンの保証料や団体信用生命保険料、ローン事務手数料、ローン契約書の印紙代などの負担もない
●住宅ローン申込みに関する手続きや審査が不要なので、不動産購入の手続き自体が住宅ローン利用時と比べるとスムーズかつ手間を減らせる
金利負担以外にも住宅ローンに関する金銭的負担をとことん無くすことができる、しかも購入手続きを楽にすることにもつながる、という点では一括購入は非常に魅力的です。
不動産を現金で一括購入することにはどんな注意点がある?
不動産を現金で一括購入することには金銭面や手続き面で大きなメリットがありますが、いくつかの注意点もあります。
特に注意したいのが「資金計画とのバランス」ですね。
不動産の現金一括購入は、手元資金から大きなお金が出ていく、ということでもあります。
「不動産を現金一括購入しても、その後に手元資金がなくて他のローンを利用してしまう」という事態になってしまったら、それこそ本末転倒です。
他のローンは住宅ローンよりも高金利になってしまうわけですからね。
そうした事態にならないよう、将来のライフイベントも想定したうえで資金計画を立て「本当に現金一括購入をしてもその後困らないか」を的確に判断する必要があるわけです。
その他の注意点としては、以下のようなものが挙げられますよ。
●住宅ローン控除が利用できない
●税務署からの「お尋ね」が来る可能性が比較的高い
また、本来なら「すまい給付金」は条件を満たせば現金一括購入でも利用できたのですが、こちらは「入居期限が2022年12月末までに延長されたものの、注文住宅の新築は2021年9月末、分譲住宅等の購入は2021年11月末までに契約した場合が対象となる」という状況ですので、これから購入するとなると残念ながら間に合いませんので注意してください。