不動産を売却するにあたり、建物の解体がおこなわれるケースがあります。
しかし 解体工事の際には、「付帯工事」も必要になり、それぞれ別の工事として費用も別途必要になります。
そこで、解体工事にともなう付帯工事とはどんなものなのか、内容や費用について解説しましょう。
付帯工事の種類と費用相場・解体工事との違いもチェック
一般的に「解体工事」とは建物を解体する工事をいいますが、「付帯工事」とは「解体工事」に伴う建物以外の工事や作業を指します。
具体的には、建物の外にあるガレージや物置、フェンスなどの付属設備や、家具・家電といった室内の残置物などを撤去・解体する工事のことです。
建物を解体するためには、敷地内の不要な設備や残置物をあらかじめ除去し、安全に作業を進める必要があります。
適切な付帯工事が実施されなかった場合、解体工事を開始できないこともあるので注意しましょう。
付帯工事の費用相場は下記のとおりです。
●庭木の撤去:1本 1万円~5万円
●庭石の撤去:1t 1万円程度
●ブロック塀の撤去:1㎡あたり2,000円~3,000円
●門やフェンスの撤去:1組につき2万円程度
●倉庫の撤去:1個当たり2万円~3万円
●井戸や池の埋め戻し:1式につき3万円~5万円
●残置物の撤去:、1㎡あたり8,000円~1万円程度
なお、アスベストが使用されている建物は、解体工事の時に飛散しないよう特殊な方法で除去する必要があり、通常の2倍近くの費用がかかる可能性があります。
解体にともなう付帯工事!費用を抑えるポイントとは?
付帯工事にはさまざまなものがあることがわかりましたが、すべてお金を払ってプロにやってもらおうと思うとなかなかの出費になります。
費用を抑えるためには下記のポイントを参考にしてみましょう。
●業者に依頼する工程をよく検討する
業者に依頼する工程を吟味し、可能な限り省略することにより、費用を抑えることができます。
たとえば、門扉や物置など引き続き使えるものはそのまま置いておく、カーポートなど簡素な設備の撤去は自分でおこなうなど工夫しましょう。
●複数の業者に見積もりを取る
付帯工事費用は業者によって差が出やすい傾向があります。
複数の業者に「解体工事」および「付帯工事」の見積もりを依頼することによって、工事内容や費用について比較でき、適正価格を判断しやすくなります。
●遺品整理は自分でおこなう
解体工事は業者でないとできませんが、付帯工事については自分でできることもあります。
家具や家電などの残置物の処分や遺品整理は、できるだけ自分でおこないましょう。
時間はかかりますが、自治体の粗大ごみ回収に出す、リサイクルショップやフリマに出品するなどの方法で、業者に撤去を依頼するよりも安価に処分できます。