ミッドセンチュリーというインテリア用語を、耳にしたことがある方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
20世紀半ばに流行した家具や建物のデザインで、シンプルでありながら、カラフルかつ個性的なのが特徴です。
今回は、中古住宅のリノベーションを検討されている方に向けて、ミッドセンチュリーとはどんなものか、そして取り入れるコツについても解説します。
リノベーションにおすすめのミッドセンチュリーデザインの特徴とは?
ミッドセンチュリーデザインの発祥は、第2次世界大戦後のアメリカです。
それまでの家具は、技術の関係で直線的なデザインしか作れませんでした。
しかし、戦時中に発達した、FRP(ガラス繊維強化プラスチック)やプライウッド(成型積層合板)の技術が、戦後は家具に使用されるようになりました。
この結果、曲線的なデザインが可能になり、どこか近未来的で丸みをおびたカラフルなインテリアが、アメリカ国内でヒットします。
また、そのビビッドカラーは、当時流行していたポップアートやミニマルアートの影響を受けたものです。
それまでであれば家具には使用されていなかったアルミニウムも、たくさん使われています。
ミッドセンチュリーデザインとは、不要な機能やデザインが排除され、シンプルかつモダン、そして合理的であることが特徴です。
代表的なデザイナーとしては、イームズチェアで有名なチャールズ&レイ・イームズ、ハーマンミラー社のジョージ・ネルソンらが挙げられます。
リノベーションでミッドセンチュリーデザインを取り入れるコツとは?
中古住宅をミッドセンチュリー風にリノベーションするのであれば、押さえておきたいコツがあります。
そのコツとは、モダンテイストを取り入れることと、配色を程よく鮮やかにすることです。
まずは、内装を都会的な雰囲気に仕上げたうえで、お部屋のアクセントとして、インテリアやアクセントウォールを選ぶとよいでしょう。
しかし、日本の狭い家をビビッドな色使いのカラフルな家具で飾ってしまうと、しつこくなりすぎてしまうかもしれません。
そのため、そういった家具はワンポイントとして1つだけにしたり、程よく鮮やかなものを選んだりするようにしましょう。
リノベーション案の検討の際には、あくまで普段の生活の場であることを、常に頭に置いておくのがポイントです。
当時のデザイナーズ家具も、ユニークな形状のものが多く、そういったものを1つでも取り入れれば、ミッドセンチュリーらしさのあるお部屋になるでしょう。